冬の寒いお風呂場対策まとめ。賃貸物件でも手軽にヒートショックを防いで快適なバスタイムを

目次

「冬になるとお風呂場が寒くてつらい…」と悩んでいませんか?お風呂場や脱衣室が寒いと、入浴が億劫に感じてしまい、ヒートショックを引き起こすリスクも高まってしまいます。

お風呂場の寒さ対策をしたいけれど、賃貸でリフォームできないという方のために、お風呂が寒くなる原因や、手軽にできるお風呂場の寒さ対策についてお伝えします。寒い時期でも、快適に入浴できるヒントが満載ですので、ぜひ参考にしてみてください。

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お風呂場が寒くなるのはなぜ?

そもそも、冬になるとお風呂場が底冷えするのはなぜでしょうか?いくつか考えられる原因について解説します。

窓から冷気が入る

お風呂場の窓から、ひんやりした空気が入ってくると感じたことがある方も多いでしょう。窓は熱の出入りが大きい場所で、冬の暖房時は約60%もの熱が開口部から出ていきます。窓の断熱性が低いほど、浴室内のあたたまった空気がどんどん窓から逃げてしまい、逆に冷たい空気が外からたくさん入ってくるので、お風呂場が寒くなる大きな原因となります。

また、窓や扉の立て付けが悪い場合も隙間風が入ってくるため、浴室全体が寒くなってしまうのです。

床や壁がタイル素材

お風呂場の寒さは、床や壁の素材の種類によっても変わります。築年数の古い物件に多く見られる、昔ながらのタイル張りの床や壁は保温性が低く、素足で触れるとビクッとするほどひんやり感じるでしょう。一方、最近のお風呂は断熱性が高く、足元がひんやりしない床やお湯が冷めにくい浴槽など、機能性が格段に向上しています。

お風呂場の日当たりが悪い

日当たりの良し悪しは、お風呂場の寒さと関係しています。一般的に、お風呂場は北側に配置されていることが多く、日中にあまり陽があたりません。日差しによっては浴室が十分にあたたまらないので、入浴時により寒さを感じやすくなってしまうのです。

お風呂場が寒いままだと危険?「ヒートショック」とは

急激な温度差によって血圧が大きく変動することで、心臓や血管に悪影響を与え、心筋梗塞や脳梗塞といった深刻な症状を引き起こすことを「ヒートショック」といいます。

冬場の入浴中に発生しやすいヒートショックのリスクを回避するために、原因や予防対策について解説します。

寒いお風呂場はヒートショックのリスクを高める

ヒートショックは急激な温度差が引き金となるため、とくに冬場の寒い時期である11月〜2月頃に起こりやすくなります。

たとえば、暖房であたたまった部屋から寒い脱衣室や浴室への移動、寒い脱衣室で服を脱いでからあたたかい湯船につかったときなどに、体温と血圧が大きく変動してヒートショックが引き起こされます。お風呂場以外でも、トイレや洗面室など温度変化の大きな場所では注意が必要です。

ヒートショックを起こしやすい人の特徴

65歳以上の高齢になると、日頃元気な人でも血圧が変動しやすく、体温を維持する機能も低下するため、ヒートショックを生じやすくなります。また、高血圧や糖尿病などの動脈硬化のリスクがある人、肥満や睡眠時無呼吸症候群の人、不整脈などの持病がある人も注意が必要です。

2011年の調査によると、年間で17,000人もの人がヒートショックなどの原因で、入浴中に亡くなっていることがわかっています。その中でも、高齢者は14,000人と多くの割合を占めているので、寒い季節に安全に入浴できる環境を整えることはとても大切です。

※参考:消費者省「高齢者の事故に関するデータとアドバイス等」

ヒートショックの予防対策

ヒートショックは急激な温度変化が引き金となるので、部屋と部屋との温度差をなくして、体への負担を減らす工夫が必要です。

脱衣室と浴室をあたためる

脱衣室に暖房器具を置いたり、入浴の直前に浴室内の床や壁に熱いシャワーをかけたりして、温度と湿度を上げましょう。とくに、タイル張りのお風呂で、足元の冷え対策をしたいときにも効果的です。お湯をためた浴槽のフタを開けておくのも、浴室の温度を上げるのに役立ちます。

ヒートショックのリスクが高い人は1番風呂を避ける

一1番風呂は浴室内が十分にあたたまっていないので、ヒートショックのリスクが高まります。持病のある方や高齢者は、できるだけ二2番目以降に入りましょう。

お風呂の温度を41度以下に設定する

お風呂の温度はぬるめの41度以下に設定し、お湯につかる時間は10分までとしましょう。42度以上のお風呂に10分つかると、体温が38度近くまで上がり、意識障害を引き起こす可能性が高くなります。熱いお風呂や長風呂が好きな方は要注意です。また、半身浴でも長時間お湯につかると体温が上昇するので、気をつけましょう。

※参考:NHK NEWS WEB「お風呂の湯船にも危険 交通事故死より多い入浴中の死亡」

ゆっくりお風呂から出る

お湯につかって全身に水圧がかかっている状態から、急に立ち上がってお湯から出ると、血管が一気に拡張してめまいや失神を引き起こすことがあります。湯船から出るときは、手すりや浴槽のへりにつかまって、ゆっくり立ち上がるように心がけましょう。

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自分でできる!寒いお風呂場を快適にする7つの方法

ヒートショックのリスクを軽減して快適に入浴するために、手軽に取り入れられるお風呂場をあたたかくする方法をご紹介します。お風呂場に浴室暖房乾燥機がついているときは入浴前からつけて、お風呂場をしっかりあたためましょう。

入浴の2〜3時間前には窓をしめる

カビ対策のために、お風呂の窓を少しだけ開けたままにしていませんか?冬は窓から冷たい空気が入り込んで、お風呂場全体が冷えてしまいます。入浴前には窓を閉めて、入浴後に湿気を出すために窓を開けましょう。

入浴前・入浴中は換気しない

入浴前や入浴中に換気扇を回すと、浴室内のあたたかい空気が逃げて冷たい空気が入ってくるので、浴室があたたまりません。当然ですが、お湯も早く冷めてしまいます。カビ対策のために換気扇をつける場合は、入浴後に行いましょう。窓を開けて換気する際も同様です。

脱衣室にヒーターを置く

お風呂に入るときは、事前に暖房器具で脱衣室をあたためましょう。寒さ対策ができて、ヒートショックのリスクも軽減できます。

入浴前に浴槽のフタを外しておく

お湯を浴槽に張る際や入浴前に浴槽のフタを外しておくと、蒸気が広がって浴室内をあたためられます。ただし、浴槽内のお湯が冷めやすくなるので、お湯の温度は高めに設定しておく、追い焚きをして入浴するなどの工夫をしましょう。蒸気によるカビの発生を防ぐために、入浴後は壁や天井の水分を拭き取ってください。

お風呂マットやすのこを敷く

冬はお風呂場の床が冷えやすく、とくにタイル張りの場合は、足で触れた瞬間のひんやり感でびっくりすることがあるでしょう。そんなときは、洗い場にマットやすのこを敷くと、足元の冷えを解消するのに役立ちます。また、脱衣室に断熱性の高いコルクマットを敷くのも、床からの寒さを防ぐのに役立ちます。

浴室の壁や床に熱いシャワーをかける

入浴直前に、壁や床に熱いシャワーをかけて湯気で浴室内をあたため、浴室の温度と湿度が上がった状態ですぐに入浴すると、寒さが緩和されます。41度のお湯を10秒ほど全体にかけるだけでも、温度が上がるといわれています。ただし、お湯をかけてから時間が経つと、かけたお湯が冷めて寒くなってしまうので、気をつけてください。入浴後はカビが繁殖しないように、浴室内をしっかり乾燥させましょう。

窓に断熱シートを貼る

お風呂場の窓から入る冷気を防ぐために、窓に断熱シートを貼る方法も有効です。窓の断熱性が高まれば、あたたまった浴室内の温度をキープしやすくなります。また、窓枠に突っ張り棒を取り付けてシャワーカーテンをかける方法も、冷気を抑える効果が期待できます。

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賃貸物件でお風呂の寒さ対策をする際の注意点

賃貸物件でお風呂の寒さ対策をする際には、いくつかの注意点があります。対策をする前に、しっかり確認しておきましょう。

傷や汚れが残らないように気をつける

賃貸物件は、基本的に自由にカスタマイズできません。退去時に、室内を入居時の状態に戻す原状回復義務があるので、釘やネジで穴を開けるような行為はNGです。傷や汚れが残らない方法で、寒さ対策を行いましょう。

お風呂マットは敷きっぱなしにしない

お風呂マットやすのこは、濡れた状態で敷きっぱなしにすると、カビが発生しやすくなります。床がカビてしまうと、退去時に原状回復費用を請求される可能性が高くなるので、使用後はしっかりと乾かしましょう。カビが発生しないように、水はけの良い製品を選ぶことも大切です。

本格的な冬が到来する前に、お風呂や脱衣室の寒さ対策をしよう

浴室が寒いと、入浴が億劫になってしまったり、体を洗っている間に体温が奪われたりします。さらに、お湯の温度がすぐに下がるなど、入浴の快適性が損なわれるだけでなく、ヒートショックのリスクも高まります。

ゆっくりバスタイムを楽しむために、早めにお風呂や脱衣室の寒さ対策をして本格的な冬に備えましょう。