玄関で心地よいアロマが漂い、居間に素敵なフレグランスアイテムが飾られた住まいに憧れませんか?お気に入りの匂いは、私たちに癒やしと活力を与えます。本記事では、空間を豊かに彩る香りのテクニックや、それに適した住居の選び方をお伝えします。
アロマテラピーアドバイザーが教える、部屋をいい匂いにする5つのアイテムと楽しみ方

まずは、快適なアロマ空間を作るための3つの秘訣と5つのグッズを解説します。すべてを一気に試す必要はありません。ご自身のペースに合わせて、無理なく取り入れてみましょう。
部屋がいい匂いでいっぱいに!おすすめアイテム5選
アロマ関連の売り場には多種多様なフレグランスアイテムがあり、どれを選べば良いか迷う方も多いでしょう。本章では、手軽に導入できる市販品(スプレー型、スティック型など)だけでなく、天然のエッセンシャルオイルを使ったオリジナルアイテムの作成方法についてもご紹介します。
①フレグランススプレー
アロマスプレーは香料を用いたスプレーで、使用前には必ず窓を開けて換気を行いましょう。自作する際は、無水エタノールに好みのエッセンシャルオイルを数滴、さらに精製水を混ぜて容器に入れます。精油の作用により、気分転換や安眠、ストレス軽減などの効果が期待できます。
スプレーには即効性があり、ピンポイントで強く香り付けできることが特徴です。ただし、香りが持続する時間は短めです。持続性を求める場合は、その他の種類のアイテムと併用しましょう。
②リードディフューザー
スティックディフューザーは、オイルの入った容器にリードを挿し、毛細管現象で香りを広げる器具です。香りの強さはスティックの本数で手軽に変えられます。デザイン性に優れた製品も多く、インテリアとしても楽しめます。
自作するには、ガラス瓶に無水エタノールとエッセンシャルオイルを混ぜ、竹串など代わりのリードを挿入するだけで完成します。
リードディフューザーの香りの強さは控え目です。しかし、電源不要で24時間香りが持続します。一般的な商品の場合、2~3ヶ月は香りが持続するでしょう。
③アロマディフューザー
アロマディフューザーは、香りを部屋に拡散させるための専用機器です。決められた量の水にエッセンシャルオイルや専用液を加え、電源を入れるだけで空間全体に香りを行き渡らせることができます。
このアロマディフューザーは間取りや温度、湿度によって香りの漂い方が変わります。特に、ペパーミント精油を拡散させると部屋全体に清涼感が広がるため、暑さの厳しい夏場や日差しがつらいときに、季節の香りを楽しみつつ使ってみてください。
アロマディフューザーは「気化式」「ファン式」「ネブライザー式」などいくつかの種類に分かれます。タイプごとに香りの持続期間や香りの強さが変わるので、好みに合った商品を選びましょう。
④アロマキャンドル
アロマキャンドルは香料入りのろうそくであり、香りと同時に、炎の揺らぎによる癒やし効果も得られます。デザイン性も高いため、部屋の装飾としても最適です。ただし、火を使用するため、取り扱いには十分な注意が必要です。
アロマキャンドルは、構造や成分により香りの強さや持続時間が変わります。100g程度のサイズの場合、連続使用時間の目安は15~18時間です。
⑤サシェ
匂い袋(サシェ)は、ドライフラワーやフレグランスを詰めた布製の袋です。ドアノブ、クローゼットでの衣類への香り付け、トイレ、玄関など、様々な場所で活躍します。ご自身のライフスタイルに合った活用方法を見つけてみましょう。
サシェは開口部の大きさを調整すると香りの強弱をコントロールできます。持続時間の目安は2~3ヶ月です。
部屋で心地よい香りを楽しむ3つのポイント
次に、心地よい香りの空間を作る上で押さえておくべき重要点からご紹介します。
<ポイント1>はじめは柑橘系の香りが使いやすい
アロマ初心者の方は、まずフレッシュなシトラス系の香りから試すのがおすすめです。この系統は、リビングや玄関など場所を選ばず使える万能さがあります。オレンジ、レモン、グレープフルーツなど、馴染み深い果実の香りから選んでみましょう。
香りは心身の健康を保つ重要な存在です。はじめから個性が強すぎる香りを選ぶと、自分自身が息苦しさを感じたり、身近な人を不快にさせたりする可能性もあります。まずは万人受けする使いやすい香りを選び、慣れてきたら自分らしい香りを探すと良いでしょう。
<ポイント2>香りのタイプを部屋の雰囲気に合わせる
【木目調のリビングや和室】
森林の中にいるような樹木系(ヒノキ・ユーカリ・ジュニパーなど)
【パステルカラーやくすみカラー、花柄の壁】
甘く華やかなフローラル系(ラベンダー・ローズ・ゼラニウムなど)
上記のように、部屋のイメージやカラーと香りのタイプを揃えると、統一感が生まれてより洗練された心地よい空間ができあがります。
<ポイント3>個性的な香りは使うタイミングに注意
エキゾチックなオリエンタル系や個性の強いスパイシーな香りは、好みが大きく分かれる傾向があります。他者が不快に感じることがあるため、玄関やキッチンなどの共用スペースを避け、プライベートな自室で楽しみましょう。
部屋をいい匂いにする上で注意したい点
フレグランスアイテムを安全に使うために、取扱説明書を熟読し、注意事項を守りましょう。特に、使用する方の健康状態、設置環境、そして香りの濃度(強さ)には十分配慮してください。
<注意事項1>使う人に合わせた香りを選ぶ
同じフレグランスでも、感じる心地よさには個人差があります。体調やアレルギーによっても感じ方が変わるため、もし不快感や異変を感じた場合は、すぐに使用を中断することが大切です。
<注意事項2>アロマアイテムの設置場所に注意する
アロマディフューザーやキャンドルなど発熱する器具は、熱に弱い素材の上や精密機器の近くでの設置は避けてください。また、転倒を防ぐため風が当たる場所を避け、周囲に可燃物がないか確認しましょう。
<注意事項3>香りの強さを考慮する
香りの成分は蒸散し、室内の壁や床に付着する性質があります。賃貸住宅では、退去時の原状回復に関わる可能性があるため、香りの濃度や使用時間に配慮が必要です。エッセンシャルオイルを使う際は、目安として3滴以下に抑えましょう。
また、部屋の間取りと香りの広がりの関係性にも注意しましょう。例えばワンルームの場合、香りが室内全体に広がって残りやすいです。強い香りのアイテムを選ぶと、香りを過剰に感じる場合があります。反対に広いリビングや複数の部屋の場合、香りや拡散力が弱いアイテムを選ぶと、香りがほとんど感じられません。
場所別!消臭と香り付けのポイント

室内にこもる悪臭の発生源を特定し、徹底した掃除で根本的な消臭を図りましょう。本章では、効果的な消臭と香り付けの具体的な秘訣を解説します。
玄関
靴が持ち運ぶホコリや泥を取り除き、乾拭きを心がけましょう。特に汗のにおいがこもりやすい下駄箱は、扉を開けて風の通り道を確保するのがポイントです。
湿気やカビ臭が気になる場合、重曹を器に入れて消臭剤として活用するのがおすすめです。このとき、重曹に好きな精油を数滴落とせば芳香剤に早変わりします。
玄関におすすめの香りは、シトラス系とハーブ系です。
レモンやグレープフルーツに代表されるシトラス系の香りは明るく爽やかで、リフレッシュ効果が期待できます。万人受けしやすく、おもてなしにも最適でしょう。ペパーミントやユーカリといったハーブ系の香りには、すっきりとした清涼感があります。抗菌・抗ウイルス作用を持つ精油もあり、清潔感を重視する方におすすめです。
リビング
リビングでは塵やホコリが大きな問題です。特に静電気を帯びやすいAV機器や照明は、こまめに拭き掃除しましょう。
団らんの場であるリビングには、ラベンダーやオレンジ・スイートなど穏やかなエッセンシャルオイルが適しています。バケツの水に精油を加え、絞ったタオルで拭き掃除すれば、部屋全体を優しく芳香できます。
寝室
湿気が発生しやすいクローゼット、また汗や皮脂がつきやすいベッドマットなど、寝室は嫌なにおいがこもりやすい場所です。窓を開けて換気を行うほか、シーツや枕カバーなどは定期的に洗濯しましょう。なお、クローゼットやタンスにサシェを入れて置くのも有効です。
寝室におすすめの香りは、落ち着きを感じられるウッディやハーブ系です。ラベンダーやムスクも寝室の雰囲気にマッチしますが、睡眠の質に悪影響が及ばないように、強すぎる香りのアイテムは避けましょう。
トイレ
トイレは便器だけではなく、壁やドアノブもしっかり拭き掃除するのが大切です。便器内に重曹を振りかけ、さらに専用のトイレブラシでこすることでピカピカに仕上がります。
トイレにおすすめの香りは、消臭効果が期待できる、ペパーミントやユーカリなどのハーブ系です。抗菌効果・殺菌効果のあるティートリー精油やユーカリ精油を重曹に混ぜて使用してもいいでしょう。上品な香りでリラックスできる空間を演出したい場合は、フローラル系やウッディ系もおすすめです。
部屋をいい匂いにしたいなら汚れを落とすことも大切!

心地よい香りは幸福感をもたらしますが、その前に部屋の整理整頓と清掃が欠かせません。生活に根付いた臭いを抑えることが、本来好きな香りをより効果的に広げるための土台となります。この後の章で、効果的な掃除と消臭の秘訣を詳しくご紹介します。
掃除・消臭のポイント
効果的な掃除・消臭の基本は、場所ごとに異なる悪臭の発生源を断つことです。例えば、キッチンのシンクでは、野菜くずや水気が雑菌の温床となり、臭いが発生します。
生ゴミは紙で包んで密閉し、熱湯消毒でシンクを殺菌するだけでも、大幅なニオイ対策になります。
掃除や部屋の消臭におすすめの天然素材
日常の軽い汚れには、合成洗剤は不要です。天然成分の重曹やクエン酸でもきれいに洗浄でき、環境負荷も低減できます。これらにエッセンシャルオイルを添加すれば、芳香効果で掃除が楽しくなるでしょう。それぞれの特性を理解し、効率的な清掃を目指しましょう。
重曹(炭酸水素ナトリウム)
重曹の特徴は次の通りです。
・高い消臭効果がある
・キッチンの油汚れや水回りのぬめりを落とす
・研磨作用があるためクレンザーとして使用可能
重曹は弱アルカリ性であり、酸性の汚れに対して強い消臭効果を発揮します。また、研磨作用を備えることも特徴のひとつです。油汚れや鍋の焦げ付き落としなどに適しており、キッチン周りの掃除に役立つでしょう。さらに、臭い成分を吸着する作用により、生ゴミの消臭剤としても効果を発揮します。
重曹は水に溶けやすく、スプレー液にして使用すると効果的です。水100ccに対して小さじ1杯の重曹を溶かし、スプレー容器に入れて、汚れや臭いの気になるところに噴霧しましょう。ただし、重曹の効果は長続きしません。作ったらすぐに使い、早めに使い切るのがポイントです。
クエン酸
クエン酸の特徴は次の通りです。
・クエン酸がない場合は食酢でも可能
・キッチンや浴室のカルキ汚れ、石けんカスやぬめりなどを落とす効果がある
・クエン酸小さじ1杯と水200ccを混ぜてクエン酸スプレーを作り、仕上げの水拭きにする
クエン酸は酸性で、アルカリ性の汚れに対して強い効果を発揮します。水垢や石けんカスなどを落としやすく、水回りの汚れ対策には欠かせないアイテムです。また、雑菌の繁殖を抑える効果が期待でき、仕上げの掃除に用いるアイテムとしても適しています。
クエン酸の使い方としては、水に溶かして「クエン酸スプレー」を作る方法が有効です。水200ccに対して小さじ1杯のクエン酸を混ぜてよく溶かし、汚れや雑菌が気になる箇所に吹きかけましょう。クエン酸にはアンモニア臭を分解する作用もあり、トイレ掃除にも適しています。
精油(エッセンシャルオイル)
精油(エッセンシャルオイル)の特徴は次の通りです。
・花、葉、木などの芳香成分を取り出した液体
・100パーセント天然植物成分のもの
・芳香成分によって痛みを和らげたり気持ちを穏やかにしたり心身の健康に役立つ
・高濃度のため注意して使用する
精油は、天然素材から抽出された液体です。さわやかな香りを感じられ、掃除を楽しみやすくなるでしょう。芳香成分によっては、消臭効果や抗菌・抗ウイルス効果が期待できます。レモン、ティートリー、ユーカリ、ペパーミントなどが、精油に用いられる代表的な成分です。
精油を掃除に取り入れる場合は、水に溶かしスプレー状にするのが基本です。精油を選ぶ際は、目的に合う作用を持つ成分を選びましょう。例えば虫除け対策ならシトロネラが、集中力を高めたい場合はローズマリーがおすすめです。
なお、アロマオイルやルームフレグランスという名称の商品はエタノールや合成香料が調合されている場合があり、この場合精油とは異なるため注意しましょう。
部屋がいい匂いだと居心地がよく感じるのはなぜ?
私たちは多種多様な香りを日常的に感じていますが、匂いの識別を担うのは鼻ではなく脳です。空気中の香りの分子は鼻から吸収され、脳に伝わることで何であるかが認識されます。
ガソリンやカビ臭など、不快なニオイで体調を崩した経験は誰にでもあるでしょう。これは、脳がそのニオイを危険信号と判断し、身を守るための反応を引き起こすためです。
この仕組みから、人は好ましい香りの空間で安心感を得られます。反対に、苦手な臭いは大きなストレスとなるため、まずは住まいの不快な生活臭を解消することが重要です。
部屋のいい匂いが維持しやすい物件の条件

嗅覚は慣れやすく、香りの感覚が鈍りより強い濃度を求めるようになることがあります。そのため、香りの調整がしやすいよう、換気機能が充実した物件を選ぶことが推奨されます。最後に、快適な芳香を保つための住まい選びの条件を解説しますので、参考にしてください。
前の住人のにおいが残っていない物件
他者の住居に入った際、ご自身の家とは異なる臭いに違和感を覚えた経験はありませんか?人が居住する場所には、必ず固有の生活臭が定着します。
また、長期間空室だった物件も無臭ではありません。排水トラップの水が蒸発していると、下水からの悪臭が発生することがあります。長期間空いていた部屋に入居する際は、キッチンや浴室などの排水口に一度水を流すと良いでしょう。
通常、これらは入居前の専門クリーニングで解消されますが、特に臭いに敏感な方は、新築物件を中心に住まいを探すことを推奨します。
換気性能が高い物件
フレグランス成分は揮発性があるため、時間と共に気体となり拡散します。その漂い方は、室内の気流や人の動作に左右されます。
24時間換気システムは、窓を開けずに外気を取り込み、汚れた空気を排出する便利な機能です。これにより、新鮮な空気を保ちつつ心地よい香りを効率よく循環させられるため、24時間換気システムが導入されている物件はおすすめです。
収納力がある物件
在宅時間が増え、住環境へのこだわりから、フレグランスグッズが増える傾向にあります。これら香料を含むアイテムにとって、適切な保管場所の確保は極めて重要です。
香りは熱、湿度、紫外線で品質が低下するため、一定の温度が保たれた冷暗所に保管すべきです。土間収納やウォークインクローゼットといった、大容量の収納がある物件は特に安心です。
部屋をいい匂いにして快適な生活を楽しもう!
香りは壮大な自然を想起させ、都心で生活する方や外出が難しい方も、使い方一つで森林浴のようなリフレッシュ効果を得られます。手作りアイテムに挑戦し、独自の楽しみ方を見つける人も増えています。
香りある生活に関心がある方は、この記事でご紹介したコツを活かし、換気や湿度も考慮して住まいを選びましょう。





